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実例3 ガン末期。家に少しだけ帰る合間に訪問リハビリを

さつま町の訪問リハビリ
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リハビリを長いことしていると、たくさんの方の死を見届けてきました。

リハビリと死は表裏一体にあります。

良くなりたい!と思う患者様と、近づく死に対する複雑な思い。

そんな時、自分達リハビリ師にできることはすごく少ないです。

それでも、私にできることを一つ一つやるしか無い。

多発性骨髄腫の末期の患者様に対して2回のみ、訪問リハビリを提供した経験を記事にしてみます。

簡単に骨が折れるから注意して。

A様 79歳 女性 40分

多発性骨髄腫が全身に転移していて、骨が簡単に折れる状態だけど、訪問リハビリお願いします。

と、背筋も凍るほど恐ろしいリハビリを頼まれたことがあります。

初めてお会いした時には、可愛らしい背筋もスッと伸びた女性でした。

外見では、そんなに骨が悪いとは思えないような感じでしたが、実際には多発性骨髄腫で末期ガンの状態でした。

「何が自分にできるのか?」

個人的な意見になりますが、末期ガンの患者様にできる事は、「歩く力の維持」と「苦痛の緩和」であると思っています。

ガンの患者様は、様々な状況と闘っていらっしゃいます。

だるさ、抗がん剤、薬の副作用、ガンの痛みなど。

多発性骨髄腫の骨折も、その一つでしょう。

歩くことすら恐怖で一歩を踏み出すことも怖さがあると思います。

その恐怖と闘いながら、また薬の副作用や気分がすぐれないなどの状況と闘いながら、A様は自宅に一時帰宅されました。

病院で普段している生活を教えてください。

ガン患者様の場合、コミュニケーションは良好に取れることが多いです。

A様も普段の生活を、私にわかりやすく教えてくださいました。

日常生活は自立されていて、移動も歩いてできているそう。

ただ、フラフラするので、壁伝いに数十メートル歩くのがやっと。ということでした。

体力や筋力は低下されているようでした。

これらの、能力の維持、体力の維持と、体の痛み等の緩和を目指していきます。

まずは痛みや状況の確認

私は、リハビリの前にはじっくりお話をお聞きしたいと思っています。

できることなら1時間くらい、お話をお伺いしたいところですが、時間に限りもありますので10分くらいのお話にとどめてはいます。

「痛いところ、具合の悪いところはありますか?」

と聞くと、A様は「ありません。」との事。

思っていたよりも状態は良いのか?

とも思いましたが、よくよく見てみると立ち上がるのはやっとの状態でした。

維持を目的としたリハビリ

「現状維持」と聞くと、あまり良いイメージではないと思いますが、リハビリで現状維持というのは大変なことなのです。

日々老化し、何もしなければ筋力低下してしまう存在です。

病気との兼ね合いもあるので、身体機能は確実に「低下」してしまいます。

変わらずに在り続けるためには、それなりに努力をしていく必要があるのです。

関節可動域訓練

関節可動域訓練というのを理学療法士はよく行います。

体の関節には一つひとつに動く範囲と向きがあって、それを確認したりもします。

関節可動域が狭くなると、痛みを伴い、動作に支障を伴ったりします。

A様は特に関節可動域に支障はありませんでした。

厳密にいえば、膝が正座できるほど曲がりませんでしたが、正座をする生活ではないので、許容範囲ということで。

基本動作訓練

理学療法士の言う基本動作とは、寝返り、起き上がり、座位、立ち上がり、歩くこと、の総称です。

これらの動作がうまくいかない動作を改善することを、基本動作訓練と言います。

この基本動作訓練は、A様の場合、立ち上がり、歩くことが難しくなっているので、立ち上がり訓練と歩行訓練を行う事になります。

評価しながら訓練する

「あまり強くならない程度」という事でしたので、立ち上がり訓練を数回しました。

やっとの状態で立ち上がりますので、骨への影響を考慮して、軽く介助をしながらの訓練になりました。

歩行訓練までは、転倒のリスクや疲労、骨折などのリスクから実施は難しかったです。

突如、訪問リハビリ終了

回を追う毎に、仲良くなり身体機能や人となりを理解する訪問リハビリですが、A様は2回の訪問のみで再び病院に入院になりました。

はじめから、一時帰宅の間だけ。ということで始まった訪問リハビリでしたから、終了もあっという間でした。

それでも、ガン患者様との在宅生活の現場を体験できた事は、リハビリの経験でプラスになりました。

その後、自宅復帰は実現する事なく、ご逝去された知らせをケアマネさんからいただいたのは、それから、間も無くという感じでした。

まとめ

ガン末期の患者様の一時帰宅期間中の訪問リハビリを経験した記事を書きました。

訪問リハビリをしていて思うのは、いろんな疾患の患者様と出会うという事です。

本当に大変な状況で、家での生活をされている方が多く存在しているのだと実感します。

日常生活を送っていて、実際に町ではなかなかお会いしない方が在宅で頑張っていらっしゃる。

知らないだけで、町には多くの在宅患者さんがいらっしゃるのだと分かりました。

A様の場合はガン末期となり、「家に帰りたい。」を実現された行動力と、ご家族の支えが心に残っています。

お力になれたかどうかは分かりませんが、これからも「家に帰りたい。」と思われている方の力になれるように頑張たいと思っています。

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