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実例8 歩行スピードが遅く横断歩道が渡りきれない、パーキンソン症候群

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歩くスピードを意識されたことがあるだろうか?

通常は、横断歩道を渡る時に、青の間に渡りきれないなど、考えないのではないかと思います。

歩行者用の横断歩道が点滅したなら、走って渡りきる事が健常者なら可能だからだと思っています。

しかし、病気により歩行スピードが遅くなってしまう場合があります。

また、高齢になることでも、歩行スピードは遅くなってしまいます。

実際に町で横断歩道を渡りきれない高齢者に出会ったことがあるので、誰でも横断歩道は渡れるスピードは欲しいところです。

今回は、横断歩道を渡り切れるよう、歩行スピードを訓練した様子を記事にしてみます。

目次

パーキンソン症候群により動作が小さくなる症状

M様 79歳 女性 週2回 パーキンソン症候群

パーキンソン、という言葉を、みなさん一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

パーキンソン症候群とパーキンソン病という、2種類の疾患があります。

この2つの疾患、発生する原因が異なるわけですが、症状はほぼ同じような感じです。

M様はパーキンソン症候群でした。

普段の歩行など、見ている限りでは、そんなに不自由は無さそうな印象でした。

ただ、町に出て道を歩くとなると、若い人たちの忙しいリズムにはついていけない。

町の中で忙しく活動する必要はありませんが、家の前の道路を横断するくらいはやりたい。

との事で、歩行スピードを上げるトレーニングをしました。

パーキンソン症候群の小刻み歩行

パーキンソン症候群の特徴に、小刻み歩行という歩幅がすごく小さくなる歩行で、当然スピードが遅くなります。

すくみ足といって、一歩目が出ない場合もあります。

パーキンソン症候群というのは、歩行のときに足が出にくい特徴があるのです。

どのように治療するか?

足の振り出しを良くして、歩行をスムーズにしたい。

どうしたら足の振り出しは良くなるのか?

方法は3つほどあります。

目印があると足を振り出せる

パーキンソン症候群の方の特徴に、階段は上手に昇り降りできる。という事があります。

階段は、一段一段目印になり、足を出しやすいのです。

しかし、階段は階段なので、横断歩道の時の応用になるのか?

横断歩道には目印になる線がある

横断歩道は、しましま線があります。

人によっては横断歩道の目印でも、足が出せるようになる場合があります。

ただ、横断歩道のしましまは、かなり幅があるので、遠すぎて目印にならない場合もあります。

リズムで足を振り出せる場合がある

パンパンパン♪

1・2・1・2♪

というような感じで、手拍子でリズムを作ってあげると、歩きやすくなる方もいらっしゃいます。

投薬による治療

パーキンソンには、投薬治療がメインの治療になります。

投薬でかなり症状を軽減できるほか、医療の進歩で薬がかなり良くなっているそう。

投薬治療をベースにリハビリを進めていきます。

M様の場合は、あまり変化無し

元々の症状が軽かったということと、介入期間が短く、訓練内容を評価しきれなかったことがありますが。

道路を横断するという事は、歩行スピードが重要になります。

M様は、日常生活は自立、屋外歩行も500m以上可能でした。

結論、道路はできるだけ渡らない

結局のところ、道路を歩く際はできるだけ道路を横断しないこと。と、

横断歩道を渡る際は、青の途中から渡らず、待っていて青になった瞬間にスタートを切る。

というところでした。

M様の現在の生活で、道路を横断する必要は、あまり必要なく、避けて通れる道、でした。

どうしても渡る必要がある場合には、時間に余裕を持って青になった瞬間から横断歩道を歩く。

という事で、歩行スピードを速くするトレーニングなく終わりました。

まとめ

パーキンソン症候群の歩行スピードを速くし、道路横断をスムーズにしたいという事でリハビリに取り組みました。

がしかし、歩行スピードを上げるというのは、パーキンソン症候群の変動の激しい症状から、良い時と悪い時の差を埋めるというのは難しいでした。

やはり、服薬による治療が重要で、調子の悪い時には動かない様にすること。

医師との密な連携。

道路の横断はできるだけ避ける。

どうしても横断歩道を渡らないといけない場合には、余裕を持ってスタートする。

という事で落ち着きました。

それから、パーキンソン症候群の方が屋外歩行をする場合には、1人ではなく誰かと一緒に歩く事も重要だと思います。

1人で歩くのは、転倒のリスクや危険な状態になるリスクがあります。

判断力も低下している可能性がありますので、1人での外出は避けるのも重要でしょう。

以上、パーキンソン症候群のリハビリ一例でした。

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