ひざの痛みに悩む方は非常に多く、「痛くて歩けない」という言葉をよく耳にします。
ひざ痛には原因がいくつかありますが、その、最たるものが軟骨のすり減りが挙げられます。
すり減った軟骨が、元に戻ればひざの痛みも治りそうですが、実際はそう簡単ではありません。
今回は、ひざ痛に関する軟骨は元に戻るかどうかについて書いていきたいと思います。
結論は自然には戻らない。
軟骨には、血液による栄養補給がありません。
という事で、軟骨に自然治癒力は無く、一度すり減ってしまった軟骨には自然に戻る力はありません。
残念ながら、軟骨再生は自然には起こらないのです。
なす術なし、ではない。
軟骨がすり減ってしまって、ひざが痛くて歩けない。という方が、いらっしゃいます。
「もう何をしても無駄。」
と言われ、患者様自身が諦めていらっしゃったり。
「手術しかない。」と。
諦めている方も少なくありません。
しかし本当にそうでしょうか?
実際には、軟骨のすり減りだけの痛みではありませんから。
ひざ周囲の組織を柔軟に、筋の働きを引き出す
痛みが起こっている状態の時には、炎症が起こり、周囲の組織が赤く腫れて、血流も悪くなってしまっていたりします。
炎症が強すぎると触ることもできないのですが、日常的に痛みがある場合などはもみほぐすことで楽になる場合もあります。
そういった、炎症や不使用による二次的な痛みは、徒手療法で改善が見込めます。
筋力強化により、ひざの不自然な動きが軽減
ひざの骨は非常に不安定な状態で、筋や腱、靭帯によって支えられています。
年齢を重ねると、筋力、靭帯、などの張力が低下してしまうのは理解できるかと思います。
そのために、ひざの関節自体が不安定になって、不自然な動きを生じやすくなるのです。
しかし残念ながら、靭帯を再び強くすることはできません。
ひざを支える組織を鍛えるのは、筋力以外無いのです。
筋力強化による痛み軽減の効果
ひざの痛みの強い方が、筋力強化によって痛みが軽減するのか?
答えは、YES。
これまで発表されてきた論文に、数多くの筋力とひざ関節痛の関連が示唆されてきました。
筋力だけでなく、筋肉の出力や筋の質も重要でるとの記述も多いです。
要は、筋力強化と共に、筋肉の質にも目を向けて、ひざ周囲のトレーニングを実施する必要があるということです。
まとめ
ひざの軟骨は、一度すり減ると、自然には元に戻らない。という記事でした。
2022年現在では、再生医療の進歩により、手術で人工的に培養した軟骨を整形して膝に埋め込むという方法もあるようですが、まだまだ私たちが受けられる医療には浸透していません。
その、再生医療を待つよりも、これからスタート出来るのは、ひざ周囲の筋力強化でひざの痛みは軽減するということです。
ひざの痛みを軽くするにも、どうしたら筋力強化ができるのか、記事にしていきたいと思います。
今回の記事で言いたいことは、「軟骨は自然再生しないけど、ひざの痛みを取るために出来ることはある!」という事です。
参考になれば幸いです。