目次
はじめに
クッション性の高い靴が存在しているが、変形性膝関節患者に対して、このクッション性の高い靴は、疼痛を軽減するのか?というのがこの実験である。
実験内容
変形性膝関節症の患者164名に対して膝の内側の負荷を軽減するためにデザインされたクッション性の高い靴と、標準の靴をランダム化比較試験によって検証を行なった。
結論
6ヶ月での痛み・機能に群間差はなく、両群とも痛み機能は改善した。
評価
この試験では両群とも新しい靴を使っておりら「靴をはき古すと膝痛が減る」という仮説を示唆したものともみえる。
私見
クッション性の高い靴は、膝痛に効果がありそうな気がする。
しかし、実際のところは普通の靴との有意差は見出されなかった論文であった。
私の臨床経験から言うと、膝痛の改善には大腿四頭筋群の筋力強化が欠かせない。
そして、大腿四頭筋の強化で膝痛は改善する症例が多いのは、外力からの影響が変形性膝関節症を起こしているとは考えにくく、経年劣化と筋力低下が深く関係しているものと思われる。
今後、論文研究をさらに深め、エビデンスを高めたい。